スター・ウォーズのスピンオフ作品「ローグ・ワン」がとんでもなく面白い

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12月16日(金)公開のスター・ウォーズシリーズの最新作「ローグ・ワン」を鑑賞してきました。今回の作品はエピソード9まで続く予定の本編のシリーズではなく、映画本編を補完するアンソロジーシリーズとして初めて制作されました。ちょうど一年前に公開されたエピソード7ほどはさすがに話題にはなっていないようですが、それでも12月17日の昼間の映画館はほぼ満席。一人で最前列で鑑賞してきました。前の列だと多少見づらいから敬遠する人も多いでしょうが、一人で見る分には周りに人がいないので僕は案外好きです。前とか端っこの席は多少値段を安くしてくれてもいいのにとは思いますが。

個人的には一年前に見たエピソード7は面白かったんですが、ファンサービスが過剰すぎるというか、ちょっとファンに媚びてる感じもあって、うーん、どうなんだろうっていう部分があったんです。レイの両親めっちゃ気になるし、カイロ・レンはすぐキレるわりに弱いしで面白かったんですが。ディズニーに移って今までのスターウォーズとは別のものとしての意味合いが強いなと。それはそれでいいと思うんですが、そうなると今回のようなスピンオフ作品はあまり期待できないかなーと思ってたんです。正直なところ。それが完全に覆りました。

いや、これめっちゃ面白いで(急に関西弁)

※ここから先はネタバレが含まれます。

まず本作は「遠い昔、はるかかなたの銀河系で・・・」のあのお決まりのオープニングロールがありません。エピソード7見た時なんてあまりにも久々のスター・ウォーズだったので、あのオープニングロール見ただけですでに面白くなっちゃってたんですが、アナザーストーリーという位置づけの本作は本編とははっきりと違う構成になってました。

惑星を丸々一つ破壊する威力を持つ帝国軍の兵器、「デス・スター」の生みの親である科学者・ゲイレン・アーソ。帝国軍に不本意ながらデス・スターを作らされたのですが、「ここ壊せばデス・スターなんて一撃でドカーンだよ」っていうメッセージを娘のジン・アーソに送ります。ジン・アーソは父親とかに捨てられたと思って生きてきて、かなりグレてたんですが父の想いを知って帝国軍からデス・スターの設計図を盗み出すことを決意。同じ仲間であるはずの反乱軍の協力を得ることもできない状況にもかかわらず、「ローグ・ワン」を結成して作戦を強行し、デス・スターの設計図を帝国軍から盗み出すことに成功。エピソード4に続く・・・というお話。

胸が熱くなる展開の連続

この映画は気をてらったストーリーのものではありません。エピソード4につなげないといけないので結末がわかっているため、超王道、ストレート勝負のストーリー。そのため、デス・スターの設計図をデータ転送するところなんてご都合主義な部分もあります。「なんでマスタースイッチあんなところにあんだよ・・」とか。しかしこまけぇこたぁいいんだよっていう位の高揚感の連続。

登場人物のなんとしてもデス・スターの設計図を盗み出すんだ!一縷の希望しかなくても戦い続けるんだっていう想いが見ている側にひしひしと伝わってきます。ローグ・ワンのメンバーにとってこの戦いに参加する事は自分の人生を肯定することと同義であり、もう神風特攻隊とかアルマゲドンのような勢いでぶつかっていくわけで、見ているこちらも胸が熱くなります。

魅力的なキャラクター揃い

今回の作品は魅力的なキャラクター揃いでした。

まずはこの人、チアルート・イムウェ

惑星ジェダでジェダイの寺院の守護人をしています。盲目で強いジェダイ信仰を持っていますが、ジェダイではありません。

「I’m one with the force , The force is with me. I’m one with the force , The force is with me. …」(我とフォースがともにあらんことを フォースと我がともにあらんことを…)ってずーっとつぶやいています。「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ…」と同じように。

この人の最初のアクションシーンのまーカッコイイこと。盲目なのに攻撃よけまくりで、ライトセーバー持ってたらほとんどジェダイの騎士のような戦いぶり。さすがにフォースで敵を吹き飛ばしたりとかはできませんでしたが、めっちゃ強い。スター・ウォーズシリーズの一般人の中で最強クラスに強いです。あと盲目で瞳が青だしルックスがいい。

このチアルートの相棒のベイズ・マルバスもよかった。

チアルートの事を序盤はジェダイ馬鹿だなんて馬鹿にしていたのに、チアルートが息絶えるシーンでは「I’m one with the force , The force is with me. I’m one with the force , The force is with me.…」ってチアルートのためにつぶやきます。これぞ男の友情。腐女子歓喜。

またチアルートは武術の達人ですが、ベイズは赤い甲冑を着て巨大なブラスターを背中に抱えて戦います。キャラクターデザイン良すぎだろ・・・

スターウォーズといえば、R2D2、C-3PO、BB-8などの人気のドロイドがいますが、今回登場する「K-2SO」がまたいい。

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元は帝国軍の監視ロボットなんですが、キャシアンがプログラムを書き換えて戦略担当ドロイドとしてローグ・ワンで共に戦います。スター・ウォーズのなかではC-3POとかのドロイドって戦えないので戦闘中は足でまといになることが多かったんですが、この子は強い。動きもそこそこ速いし、ブラスターを撃ったり、時には単純に殴ったり。ボディーが硬いので叩かれると普通に痛そうです。一件怖い見た目とは裏腹にキャシアンに対しては忠誠心があり、気になるあまり多少うざいことまで言ってしまうという幼馴染感も相まってかわいくて仕方がない、そんなキャラ。というか、若干アスペ。

帝国軍の貨物パイロット、ボーディー・ルックはゲイレン・アーソのメッセージを届けるために帝国軍を裏切るという役柄。最初は「こいつ嘘ついてね~?」ってことで「ボー・ガレット」というヌメヌメした嘘を見抜く怪物の部屋に入れられ腑抜けにされるというシーンは、今作の中で数少ないギャグ要素でした。腑抜けにされたからなのか、元がちょっとアホの子なのかイマイチわかりづらいのですが、怒りっぽかったりして基本面倒なやつなんですが、彼が「ローグ・ワン」という名前を命名していますし、一旦操縦桿を握ると最強のヒーローになります。

そして準主人公ともいえる立ち位置のキャシアン・アンドー。

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反乱軍のため、スパイや、暗殺、後ろめたい任務をこなしてきた彼。罪悪感にかられる時もあったでしょうが、「これは大義のためだ」と自分に言い聞かせて戦ってきました。ジンが反乱軍にデス・スターの設計図を盗む計画を認めてもらえない時、彼とその仲間達はここで諦めたらあの任務も全て無駄になってしまう。反乱軍は希望のために戦うんだと起ち上がります。このシーンは超王道でありながら震えるような感動がありました。

この作品の好きな所として、戦争なんて大局にたてばどちらが正義なんてことは無いというメッセージが込められている部分です。キャシアンは自らの後ろめたい任務を認めていますし、帝国軍の長官でデス・スターの開発責任者であるオーソン・クレニックが最後に自らの作り上げたデス・スターによって惑星もろとも死んでいきます。あの死ぬ直前、デス・スターを見上げるクレニックの切なさといったら。自らの信じていた正義に殺されてしまう悲しい名シーンだったと思います。

懐かしのキャラクターの登場

時系列的にはエピソード4の前の話ですが、懐かしのキャラクターたちが登場しています。なかでもエピソード4~5に出ていた冷酷な司令官、ターキン提督が昔と変わらない(役者は違うのに、あまりにも似ていて)姿で登場したのはうれしかったです。

ラストシーンではレイア姫が設計図を受け取るシーンもありましたが、期待を裏切らずこちらも昔と変わらずやっぱりブスでした

特筆すべきはラストの前のシーンでダース・ベイダーがフォースを使って反乱軍に立ちはだかるシーンです。本作ではほとんどフォースが出てこない、いわゆる「一般の方々」の戦いでしたが、最後の最後でダース・ベイダーによるフォースの暴力。ライトセーバーを抜くシーンのカッコよさ、圧倒的な恐怖、フォースの暗黒面の力を誇示する素晴らしいカットでした。

希望は、死なない─。

本作のキャッチコピーは「希望は、死なない─。」

上述のキャラクター達は、この戦いで悲しくも全員死んでしまうのですが、今回の戦いで捨てなかった「希望」がエピソード4「新たなる希望」につながっていきます。

正直、単品の映画作品として見たら本編のどのエピソードよりも面白いと思うのですが、スピンオフ作品として本編のストーリの深みを増す役割を持っているのもまたこの映画の凄いところ。

スター・ウォーズファンはもちろん、万人におすすめできる感動作です。

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